ご挨拶
今月の八臨研は、東京動物アレルギーセンター センター長の川野 浩志先生に登壇いただきます。
東京動物アレルギーセンターでは、対症療法から一歩踏み込み、腸管免疫を強化し「制御性T細胞(Treg)」を活性化させることで、犬アトピー性皮膚炎(cAD)に対する根治療法に挑戦しています。
この講演では、皮膚疾患における「腸内細菌叢の役割と可能性」を科学的に深掘りし、「腸管」・「皮膚」・「口腔」をひとつのユニットとして包括的にとらえたマルチモーダルアプローチをレビューします。
具体的には、以下の3つの臓器を一つのユニットとして全方位アプローチします。
【1】皮膚で何が起こっているのか?
- 膿皮症に対するプレバイオティクス(Erythritol))の静菌制御とバイオフィルム破壊の重要性
- マラセチアに対する新戦略
【2】腸管内で何が起こっているのか?
- 食物アレルギーのメカニズム再考と根治を目指した食事管理
- 科学的根拠(EBM)に基づくプロバイオティクス・プレバイオティクスの論文紹介
【3】口腔内で何が起こっているのか?
- 歯周病菌をターゲットにした糖アルコール(Erythritol)によるグルカン/バイオフィルム制御
- 歯周病菌に対する糖アルコール(Erythritol)を用いた論文紹介
以下のような具体的な解決策をプロポーザルします。
- 膿皮症に対する「プレバイオティクス(Erythritol)」の臨床効果
- 「タラソテラピー」を活用した皮膚バリアの再構築
- マラセチア症への抗真菌薬に依存しない新戦略
- 糖アルコール(Erythritol)による口腔常在菌制御とその臨床応用
- 免疫賦活(小腸)と腸管粘膜バリア修復(大腸)のクロス戦略
- 腸内細菌叢の可視化(第3世代次世代シーケンス)による治療計画の精密化
- 「低温調理」アプローチによる食物アレルギーに対する治療戦略
- cADに有効性が確認されたエビデンスのあるプロバイオティクス/プレバイオティクス
そして、最後に実際に免疫抑制剤から完全に離脱した数多くのcAD症例をご紹介させていただきます。
という内容をいただきましたので、そのまま掲載させていただきました。
また、八臨研のセミナーはライブ形式で開催され、講義中の質疑応答が可能です。リアルタイムでのご参加を強くお勧めいたします。さらに、ご都合が合わない先生方のために、配信後の9月30日から1週間限定で見逃し配信もご用意しております。
事務局:ノア動物病院 林文明
セミナー概要
- ライブ配信:9月26日(金)20時00分~22時10分
- 見逃し配信:9月30日(火)~10月6日(月)
- タイトル:「腸内細菌を治療の仲間に加えたアレルギー性皮膚疾患に対するマルチモーダルアプローチ」〜EBMからエンピリカル治療を駆使したBest Practiceの追求〜
- 講師:川野 浩志 先生(獣医師 / 獣医学博士 / 日本獣医皮膚科学会 認定医、東京動物アレルギーセンター センター長、藤田医科大学医学部 消化器内科学教室 客員講師)
- 参加費:2,000円
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川野 浩志 先生(獣医師 / 獣医学博士 / 日本獣医皮膚科学会 認定医、東京動物アレルギーセンター センター長、藤田医科大学医学部 消化器内科学教室 客員講師)
・1974年 愛知県瀬戸市生まれ
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