「終わり時間 間際に呼吸困難で来院した13歳の犬。あなたなら、最初の3分で何をしますか?」
身体検査をする。酸素化を始める。胸部X線検査を行う。血液検査を準備する。
どれも必要な選択肢です。
しかし、呼吸が苦しい患者を前にして、体位変換や保定を伴う検査をどこまで行うべきか、迷った経験はないでしょうか。
「胸水なのか」「肺水腫なのか」「気胸なのか」「心原性なのか」
そんな緊迫した場面で、短時間かつ低侵襲に、次の一手を考えるための情報を得られる検査が救急エコー(Point-of-Care Ultrasound:POCUS)です。
救急エコーは、ERだけの技術ではありません
「救急エコーは、救急専門医が使うもの」
「エコーが得意な先生のための検査」
「一次診療では、そこまで必要ない」
そう思っていませんか?
実際には、救急症例の最初の受け皿となることが多いのは、地域の一次診療施設です。急性腹症、呼吸困難、虚脱、ショックなど、日常診療の中で突然来院する患者に対し、短時間で重症度を判断し、検査や治療の優先順位を決める必要があります。
だからこそ、救急エコーはERだけでなくジェネラリストにこそ身につけてほしい診療技術です。
今回の八臨研では
TRVA動物医療センターで救急・集中治療の第一線に立つ、喜多川麻美先生をお迎えし、「やらないなんて、もったいない!救急エコーで診療の質をUPする」をテーマにご講演いただきます。
喜多川先生は救急診療、集中治療に加え、血液透析治療、呼吸器専門診療、軟部外科診療にも携わっており、さまざまな重症症例に対応されています。今回のセミナーでは、救急エコーを特別な高度医療としてではなく、明日の診療から使える現実的な武器として解説していただきます。
ERだけじゃない!ジェネラリストにも救急エコーを
一次診療で救急エコーをどのように取り入れるのか。
どのような症例で使い、何を確認し、その結果をどう初期対応につなげるのかを整理します。詳細な超音波診断を行うことが目的ではありません。
限られた時間の中で、患者の状態を把握し、検査や治療の優先順位を決めるための使い方を学びます。
急性腹症と救急エコーは相性良し
急性腹症の患者を前にしたとき 「腹水はあるのか」 「消化管に異常はないか」「膀胱や胆嚢に問題はないか」 「すぐに外科対応が必要なのか」など短時間で確認したいことが数多くあります。
救急エコーは、一度にすべてを診断する検査ではありません。
しかし、見る場所と目的を絞ることで急性腹症の初期評価に大きく役立ちます。
呼吸困難を救急エコーで鑑別しよう
呼吸困難の患者では、検査そのものが状態を悪化させる危険があります。そんなとき、救急エコーを活用することで
- 胸水
- 気胸
- 肺水腫
- 心疾患
- 肺や胸膜の異常
などを短時間で評価し、治療の方向性を考えることができます。冒頭の13歳の犬に対して、最初の3分で何を見るのか。そのエコー所見を、酸素投与、胸腔穿刺、利尿薬、追加検査といった次の行動へどうつなげるのか。実際の診療に直結する考え方を学びます。
このセミナーで変わること
これまでの「エコーは詳しい先生が時間をかけて行う検査」から「診療の最初に必要な情報を得るための検査」へ。
救急エコーは、すべての病気を確定診断するためのものではありません。
その場で必要な情報を素早く集め、患者にとって安全で適切な次の一手を選ぶための検査です。既に院内にある超音波装置も、使い方を変えることで、救急診療の強力な武器になります。
このような先生におすすめします
- 一次診療で救急症例を診る機会がある方
- 呼吸困難症例の初期対応に不安がある方
- 急性腹症で検査の優先順位に迷う方
- 超音波検査をもっと日常診療に活かしたい方
- 若手獣医師に救急対応を教える立場の方
- 救急エコーを学びたいが、何から始めればよいか分からない方
- ライブ配信:7月22日(水)20時00分~22時10分
- 見逃し配信:7月25日(土)~7月31日(金)
- タイトル:やらないなんて、もったいない! 救急エコーで診療の質をUPする
- 講師:喜多川 麻美 先生(TRVA動物医療センター)
- 参加費:2,000円
ライブ形式での質疑応答も予定しております。見逃し配信もございますので、ご都合に合わせてぜひご参加ください。
夜の診療。呼吸困難で来院した13歳の犬。
最初の3分で、迷わず動ける自分になる。
「やらないなんて、もったいない!」救急エコーが診療の質を変える理由を、ぜひこの機会に体感してください。
事務局:ノア動物病院 林文明
セミナー概要
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喜多川 麻美 先生(TRVA動物医療センター)
2012年日本大学卒業
現在、TRVAにて救急診療、集中治療はもちろん、血液透析治療、呼吸器専門診療、軟部外科診療にも携わっている。 |
