講演内容
今月の八臨研では
獣医行動学の第一線で長年診療・研究を続けてこられた入交眞巳先生をお迎えし、高齢性認知機能不全症候群(CDS)の早期発見から診断、そしてこれからのケアまでを実践的に解説していただきます。
「年を取ったから仕方ない」で終わらせていませんか?
夜鳴きが増えた。
昼夜が逆転した。
トイレを失敗するようになった。
家族への反応が変わった。
何となく不安そうにしている。
シニア犬にこうした変化が現れたとき、「もう高齢だから」と考えてしまうことはないでしょうか。
しかし、その小さな「いつもと違う」は、認知機能低下のサインかもしれません。
CDSはゆっくり進行するため、飼い主さん自身が変化に気づきにくく、見過ごされている犬も少なくないと考えられています。
だからこそ、私たち獣医療従事者が早く気づくことが重要です。
今回学ぶポイント
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認知症をどう見つける?
見当識、交流、睡眠、排泄、活動性、不安などを評価するDISHAAを中心に、シニア犬の行動変化をどう拾い上げるかを整理します。 -
本当に認知症?
高齢犬では、疼痛、神経疾患、内分泌疾患、感覚機能の低下などでも似た変化が起こります。
「認知症」と決めつける前に必要な鑑別診断を学びます。 -
診断したら、何ができる?
環境の工夫、適度な運動、知育玩具やノーズワーク、ストレス・不安への対応、栄養学的介入、薬物療法など、その犬に合わせた多角的なケアを考えます。
さらに、栄養・補完的アプローチの一つとして、馬胎盤(馬プラセンタ)抽出物の新たな可能性についても紹介いただきます。現時点では少数例での検討であり有効性を断定できる段階ではありませんが、今後の研究が期待される分野です。
このセミナーで目指すのは、
「高齢だから仕方ない」から、「この変化に早く気づけば、まだできることがある」への転換です。
CDSの治療の目的は「完治」だけではありません。
進行をできるだけ緩やかにし、犬とご家族双方のQOLを守ること。
シニア犬を診る機会が増えている今、一般診療の先生にこそ知っていただきたい内容です。
ライブ形式での質疑応答、見逃し配信も予定しております。
シニア犬の「いつもと違う」を見逃さない。
「年だから」ではなく、「今、できること」を考える2時間です。
ぜひご参加ください。
事務局:ノア動物病院 林文明
セミナー概要
| ライブ配信日時 | 10月20日(火)20時00分~22時10分 |
| 見逃し配信 | 2026年10月22日(木)~10月28日(水) |
| 参加費 | 2,000円(税込) |
講師プロフィール
入交眞巳先生
東京農工大学 ワンウェルフェア高等研究所 動物情報共生学領域
特任准教授
<略歴>
東京都出身。
日本獣医畜産大学獣医学科を卒業後、東京都内の動物病院で臨床経験を積み、渡米。
博士号(PhD)および米国獣医行動学専門医資格を取得。
北里大学、日本獣医生命科学大学での講師、日本ヒルズ・コルゲート株式会社、どうぶつの総合病院 行動診療科主任などを経て、現在は東京農工大学 ワンウェルフェア高等研究所 特任准教授として研究・教育に携わるとともに、東京農工大学農学部附属動物医療センターの動物行動科でも診療に従事している。
<資格>
獣医師、博士(PhD)、米国獣医行動学専門医