講演内容
肝臓とその腫瘍はちょっと不思議です。
その1つは、細胞診で肝細胞癌が確定診断できないこと。ほとんどが「肝細胞癌が疑われますが、肝細胞腺腫や過形成との鑑別が必要・・」みたいな返事をもらいます。病理診断医が何を見て鑑別しているのかが分かれば、この返事に合点できます。
2つ目は肝臓の解剖学的特徴で、肝臓が胸腔に引き込まれて肋骨で囲まれていること、肝臓組織は被膜がなければ脆くて簡単に壊れやすいこと、そして4つの脈管として肝動脈、門脈、肝管、肝静脈を有し前者の3脈管は肝門部に集まっていること。これらの特徴を理解してアプローチすれば、CTは必要ですが特殊な器具がなくても多くの肝臓腫瘍を摘出できます!
肝臓内側左葉の摘出の手術動画を追加します!
ライブ講演の最後に使用した手術動画を追加して公開いたします。
手術手技についてはレクチャーで復習し、さらに該当症例のCT像をよく見てください。特に、門脈と肝静脈の走行を頭に入れてから、手術動画を見てより理解を深めてください。
ちなみに、本症例は肝臓の組織生検を行っており、癒着が生検によって生じた可能性があります。
セミナー概要
| 見逃し配信 | 永続的に視聴可 |
| 講師 | 廉澤 剛 先生 日本小動物医療センター / センター長 |
| 参加費 | 3000円(税込) |
